計算検定とは?

 近年、教育の世界では、ゆとりという言葉がひとり歩きし、あたかも指導をゆるめることがゆとりであるという誤解を生み、学力低下の原因であるかのように言われてきました。
しかし、本来ゆとりというのは、盤石な基礎ができた結果、生まれてくるものです。
例えば、計算はひとつの基礎基本です。基礎的な計算能力がないと数学の問題に対する理解も弱くなります。深刻な場合には、それが進路にかかわり、将来の夢や可能性さえも失われることさえあります。
この検定は、小学生レベルの問題から高校生レベルの高度なものまで、系統的に作られています。ですから、自分の弱点をしっかり押さえ、幅広い計算能力をしっかり身につけることができます。さらには、新旧の指導要領を研究し、後々学んでいく数学やその他学問に必要な要素を漏らさず効率的に吸収できる、体系的かつ実用的なカリキュラムになっています。
数学の基本である計算能力を確実に身につけ、各レベルを達成することで、「やればできる」という自信をつけ、学ぶことへの面白さを体感して欲しいと思います。 
また、計算能力の必要性は子どもに限ったことではなく、我々大人においても、様々な場面で必要となってきますので、大人の方にも受検をお薦めいたします。
私はこの検定に賛同し、推薦させていただき、1人でも多くの方に確かな計算能力が身につき、可能性あふれる未来へと羽ばたいていただけることを願って止みません。

 私は経済学者の視点から、1997年に出版した『分数ができない大学生』以来、基礎基本の習熟と自学自習の重要性、そしてそれを可能にするための良い教科書が欠かせないということを訴え続けてきました。そのために、算数の教科書を補うために新しい検定外教科書(『学ぼう算数』)の出版も行ってきました。
『分数ができない大学生』の出版から十数年、ようやく、2011年4月から「脱ゆとり」を目指した新しい学習指導要領が実施されました。
学力向上を実現するためには、生徒自らが自発的に意欲を持って学習する習慣をつけることが重要です。「検定」はそのために有効な目安を与えてくれます。「目標」をたて、小学校から高校までのカリキュラムにしたがって勉強した成果を検定を受けることによって「評価」することができます。
検定の結果によっては、より上の学年の内容に進むこともあるでしょうし、逆に、一度勉強したことを復習する必要もあるでしょう。先取りもまた復習も自発的な勉強なら可能です。「検定」は、生徒の自学自習を促すことにも有効です。 
国際標準計算能力検定は、進学の際にとどまらず、企業に就職する際にも活用できると思います。また、国際標準検定ということですので、海外における人材評価においても通用することが期待できます。
多くの方が、この検定に取り組んでいかれることを推奨いたします。

 最近、世界の教育を見て回る機会が多くなってきました。なぜなら、教育にもグローバル化の波が押し寄せ、大きな変化を迫られているからです。そうして世界を見ると、日本国内で語られていることと、実際の世界の動きは大きく違うということに気がつきます。
ロンドンに、ケンブリッジ大学に多くの合格者を出しているというある有名な私立中高一貫校を訪ねたときのことです。私は校長先生に尋ねました。「あなたは、どのようにして大量の合格者を出したのですか?」すると驚く答えが即座に返ってきました。「徹底した計算能力の強化です。」
論理数学が中心で、計算はあまり重視していないと語られているイギリスのトップ校で、計算能力の重要性が語られたのです。実際の授業を見せてもらうと、日本で作られた計算プリントが使われていました。一方、欧米やアジアの主要国では、私が監修した百ます計算のゲームソフトが大ヒットしています。
教育の成果が、国や社会の発展を決めると考えられる現代、計算能力の重要性が注目されてきています。国際学力調査においても、ゆとり教育が始まる前は、日本の数学力はフィンランドや韓国を抑えトップでした。
計算能力は、数の世界の言語です。数学の一分野では済まされない深い意味を持っているのです。この重要な計算能力を高めるガイドとして、計算能力検定を役立てることは、学び続けるためにはきわめて有効と私は思います。
どうか、自分の成長の道しるべに、計算能力検定を役立ててください。